株式新聞

2019年7月21日(日)

「骨太2019」で浮上する3大テーマに熱視線

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2019/6/25 17:30

  

 政府が21日に閣議決定した「経済財政運営の基本方針(骨太の方針)2019」は、昨年クローズアップされた女性の就労支援などの項目がトーンダウンした一方で、高齢者の雇用や観光・地方創生といった分野の活性化策に注力する印象がある。

骨太の方針

 このあたりから浮上する三つのテーマに注目した(画像クリックで拡大)。

高齢者雇用――定年延長など促進、研修でインソース

 これまで政府が強力に推し進めてきた「働き方改革」は今回、やや形を変え、高齢者の70歳までの就業機会確保を打ち出したほか、就職氷河期世代の支援、正規雇用者の増員などを大きく掲げている。定年の廃止・延長は将来的な年金の支給開始年齢の引き上げへ向け、政府は法整備などで環境を整えていくとみられる。

 関連銘柄は、高齢者の人材紹介を展開するキャリア(6198・M)が本命格。昨年に介護施設向け人材派遣企業を買収するなど、事業基盤の拡大に向けた投資を積極化している。社会人向け研修サービスのインソース(6200)も浮上しそうだ。人材定着を図る意味でも研修の重要性は増している。また、健康診断などを手掛けるベネフィット・ワン(=ベネ・ワン、2412)などもマークしたい。

事業承継――M&A支援に本腰、山田コンサルなど恩恵

 経営者の高齢化や後継者不足に伴う中小企業の事業承継支援は、人手不足対策や地方再生をはじめ、女性や高齢者の雇用拡大にもつながる。贈与税や相続税を猶予する事業承継税制の活用を促進し、10年程度の集中実施期間を設けて予算面などで総合的な支援に乗り出す。

 企業のM&A(企業の合併・買収)仲介ではM&Aキャピタルパートナーズ(6080)や日本M&Aセンター(2127)が知られる。また、経営コンサルティングの山田コンサルティンググループ(4792)なども事業承継が業績の下支えとなりそうだ。同社は今3月期、前期に計上できなかった大型案件の貢献により大幅増益を計画。中小企業の世代交代は20年前後にピークを迎えると推定されていることも強気材料だ。

 このほか、ミロク情報サービス(9928)やストライク(6196)、フロンティア・マネジメント(7038・M)などが挙げられる。

観光立国――「夜の経済活動」浮上、音楽ラウンジでフェイス

 「観光立国」は地域活性化にもつながる重要テーマ。骨太方針の中でも訪日客数を20年に4000万人、30年に6000万人とする目標を改めて示している。外国人の利便性を高めるため、キャッシュレス決済への対応やMaaS(=マース、モビリティー・アズ・ア・サービス)の促進、バリアフリー化などにも触れており、「コト消費」関連体験型コンテンツやカジノなどIR(統合型リゾート)施設も含まれる。

 レジャー関連ではオリエンタルランド(=OLC、4661)や富士急行(9010)が有力。穴株としては、夜間の娯楽需要を取り入れた「ナイトタイムエコノミー(夜の経済活動)」に注目したい。音楽・映像コンテンツなどを手掛けるフェイス(4295)は昨年11月、東京・銀座に都内最大級のミュージックラウンジを設立。「オトナの社交場」としての新たな遊び場を提案している。タイアップ企画などにつながれば、注目度が一気に高まりそうだ。

(市場動向取材班)

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