<新興国eye>前週のインド株、米中貿易摩擦の後退や新年度予算期待で続伸=BRICs市況
2019/7/8 10:28
前週(1-5日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の5日終値は前日比0.99%安の3万9513.39、週間ベースでは6月28日終値比0.30%高となり、続伸した。
週明け1日の指数は急反発して始まり、4日まで4連騰した。
週前半は、前の週末のG20(主要20カ国・地域)首脳会議で米中両国首脳が貿易戦争を一時休戦し、協議再開で合意したことが好感され金融株を中心に買いが広がった。また、月間自動車販売統計を控える中、自動車セクターが買われたほか、電力大手アダニ・パワーが同業へのM&A(企業の買収・合併)報道で一時17%高と急騰し、指数の上げを主導した。
週後半は、米国とEU(欧州連合)との貿易摩擦激化懸念が広がり、地合いが悪化したが、原油先物価格の下落を好感して、ヒンドスタン石油やインド石油公社、バラト石油などが買われ相場を下支えした。また、ノンバンクの住宅金融大手デワン・ハウジング・ファイナンス(DHFL)も金融大手が同社への新規融資を検討しているとの報道で急騰し、指数をサポート。さらに、19年度(19年4月-20年3月)政府予算案の発表を控え、景気刺激のための歳出拡大や法人税減税など財政出動期待で相場が押し上げられた。
週末5日は5日ぶりに反落した。ニルマラ・シタラマン財務相がインド国営銀行PSBの強化策の一環として、7000億ルピー(約1.1兆円)の公的資金を注入すると発表したことを受け、銀行セクターが上昇したが、この日発表された政府予算案への失望売りが勝った。予算案では政府は今後5年間で100兆ルピーを投資するとしたが、市場では100兆ルピーの資金調達に楽観過ぎるとみており、また、財政赤字の対GDP(国内総生産)比率を3.4%に設定し、従来目標の3.1%を上回ったことから財政健全化への懸念が強まった。
今週(8-12日)のインド市場は、引き続き米中貿易協議や米印貿易摩擦などの地政学リスク、国内景気、原油価格の動向、主要企業の決算関連ニュースなどが注目される。主な経済指標の発表の予定は12日の6月CPI(消費者物価指数)と5月鉱工業生産など。
<関連銘柄>
上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、
インドベア<2047.T>、iSエマジン<1582.T>
提供:モーニングスター社
関連記事
-
アドヴァンが続伸、取得上限100万株の自社株買いを材料視
2019/7/8 10:28
アドヴァンが続伸し、一時36円高の1096円を付けている。前週末5日引け後、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、自社株買いを行うと発表、材料視された。 取・・・…続き
-
丸八倉庫が続急伸、上期業績が計画を超過
2019/7/8 10:24
丸八倉庫が続急伸。5日引け後の決算発表で、19年11月期上期(18年12月-19年5月)の連結業績が計画を超過したことが好感されている様子。株価は前週末比50円高の738円まで値を上・・・…続き
-
<米国株情報>米フェイスブック、「リブラ」開発責任者が議会証言へ
2019/7/8 10:20
世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)である米フェイスブック<FB>の仮想通貨「リブラ(LIBRA)」の開発責任者であるデービッド・マーカス氏が3日付ブログで、規制当局や米議会と・・・…続き
速報ニュース
-
225オプション・コール(期近・3月28日・権利行使価格4万1000円)
3時間前
-
225オプション・プット(期近・3月28日・権利行使価格4万円)
3時間前
-
3時間前
-
3時間前
-
今晩のNY株の読み筋=「聖金曜日」とPCE価格指数を前に様子見か
3時間前
-
4時間前
-
28日のPTS注目ポイント=京葉銀、ジュンテンド、マイクロアド
4時間前
-
4時間前
-
住信SBI銀の円山社長、「銀行を超えたテック企業」を目指す(2)
4時間前
-
住信SBI銀の円山社長、「銀行を超えたテック企業」を目指す(1)
4時間前