<新興国eye>前週のインド株、外国人投資家への課税回避を好感し5週ぶり反発=BRICs市況
2019/8/13 10:27
前週(5-9日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の9日終値は前日比0.68%高の3万7581.91、週間ベースでも2日終値比1.25%高となり、5週ぶりに反発した。
週明け5日は指数が反落して始まった。トランプ米大統領が前の週末、新たに3000億ドル相当の中国からの輸入品に10%の制裁関税を課すと発言し、米中貿易戦争が激化したことからアジア市場が軟調となり、インド株も売られた。
6日は反発。インド準備銀行(RBI)の金融政策決定会合を控え、政府による景気対策への期待感が強まり買い戻しが広がった。
7日は再び反落した。FPI(外国ポートフォリオ投資家)の一部投資に対する追加課税を巡る財務省とFPIの協議に焦点が移る中で、RBIの金融政策決定会合が開かれ、予想上回る0.35ポイント利下げ(政策金利5.40%)が決定された。ただ、市場予想0.25ポイントを上回る大幅利下げだったため景気減速への懸念がより意識され、売り優勢となった。
8日は大幅反発。政府がFPIへの追加課税計画を撤回するとの報道で買い安心感が広がった。
週末9日も値上がりし続伸した。ニルマラ・シタラマン財務相がFPIへの追加課税計画撤回を改めて約束したことから一段と買いが強まった。
今週(13-16日)のインド市場は、引き続き米中貿易戦争や米印貿易摩擦などの地政学リスク、国内景気、原油価格の動向、主要企業の決算関連ニュースが注目される。主な経済指標の発表の予定は14日の7月WPI(卸売物価指数)など。12日は「犠牲祭」、また、15日は「独立記念日」の祝日でいずれも休場となる。
<関連銘柄>
上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、
インドベア<2047.T>、iSエマジン<1582.T>
提供:モーニングスター社
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