<新興国eye>トルコ旅行最大手アネックス、英同業大手トーマス・クック買収の観測浮上
2019/8/14 11:40
トルコ旅行最大手アネックス・ツアー・グループは8月初め、経営不振に陥っている欧州2位の英旅行最大手トーマス・クック・グループの株式8%を約1000万ポンド(約12.8億円)で取得し、中国・上海の大手投資会社、復星国際の18%に次いで2位の大株主となる中、トーマス・クックの全面買収に向けて協議に入ったとの観測が広がっている。地元紙デイリー・サバ(電子版)などが11日に伝えた。
トーマス・クックは創業178年の業界最古参で、単独で105機の旅客機を保有し、全世界2900カ所に営業拠点を置き、従業員数は3万3000人に達する。しかし、最近はパッケージ旅行の販売が低迷し、それと同時に株価も低迷。時価発行総額は18年5月の直近ピーク時の22億ポンドから今では94%も減少している。
こうした中、仏リゾート施設運営会社クラブメッドの親会社で、15年からトーマス・クックの最大株主となっている復星国際が19年7月、トーマス・クックの金融支援に乗り出した。復星国際とその取引銀行が9億1100万ドル(7億5000万ポンド)の資金提供を約束した。しかし、それでもトーマス・クックの時価総額の減少に歯止めがかからなかった。
一方、今度は新たな救世主としてトルコのアネックス・ツアーが登場。8月初め、2度にわたって、トーマス・クックの株式を計8%まで取得したことが明らかになると、トーマス・クックの株価が急伸し、8月2日時点で3.45ペンスだった株価は9日時点では終値で9.11ペンスと2.6倍に跳ね上がっている。
アネックス・ツアーは世界48カ国で旅行事業を行っており、このうち、18カ国に営業拠点を持っている。また、傘下にロシアのチャーター航空会社アズール・エアや40機の専用旅客機、30カ所のホテル(大半はトルコ国内)も保有し、年間400万人超に旅行サービスを提供している。
アネックス・ツアーの参戦により、トーマス・クック争奪戦は激しさを増しそうだ。
<関連銘柄>
iS新興国<1362.T>、上場MSエマ<1681.T>
提供:モーニングスター社
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