米7月住宅着工件数、前月比4%減の119.1万戸―市場予想下回る

経済

2019/8/19 10:02

<チェックポイント>

●前月比で3カ月連続減少―アパート大幅減が響く

●主力の南部や北東部と中西部が減少―西部だけが増加

●建築許可件数、前月比で増加に転じる―18年12月以来7カ月ぶり高水準

 米商務省が16日発表した7月の住宅着工件数(季節調整値)は年率換算で前月比4.0%減の119万1000戸と6月の同1.8%減に続いて3カ月連続で減少し、3月(119万9000戸)以来4カ月ぶりの低水準となった。市場予想の124万5000戸も大幅に下回った。

 着工件数が減少したのは、主力の一戸建てが同1.3%増の87万6000戸と、前月の同6.3%増に続いて2カ月連続で増加したものの、月ごとに変動が激しいアパート(5世帯以上)が同17.2%減の30万3000戸と6月の同16.4%減に続いて2カ月連続の大幅減少となり、17年8月(28万5000戸)以来約2年ぶりの低水準となったためだ。

 着工件数全体では減少が続いているものの、主力の一戸建てが増勢を維持しているのは明るい材料。アパート着工が2カ月連続で減少した背景には、建築業者が住宅ローン金利の急速な鈍化や賃金の堅調な伸びで住宅購入者のアフォーダビリティー(住宅取得能力)が持ち直し始めたことから、18年11月から手ごろな価格の一戸建ての着工に重点を移しているからだ。

 市場では住宅ローン金利の低下を追い風に、19年下期(7-12月)から20年にかけて住宅建築が増える可能性があるとみている。

 一方、着工件数の前年比は0.6%増と、前年水準を2カ月連続で上回った。これはアパート(5世帯以上)が同4.7%減と、4カ月ぶりに前年を下回ったのに対し、一戸建てが同1.9%増と、2カ月連続で前年を上回ったためだ。

 先行指標である住宅建築許可件数は、一戸建てが前月比で小幅増加した一方で、アパート(5世帯以上)が大幅増となったことから、全体では前月比8.4%増の133万6000戸と6月の同5.2%減から増加に転じ、18年12月(133万9000戸)以来7カ月ぶりの高水準となった。また、市場予想の126万戸も大幅に上回った。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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