日経平均は58円安と4日ぶり反落、売り一巡後は下げ渋る、円高一服など支え=21日後場

 21日後場の日経平均株価は前日比58円65銭安の2万618円57銭と4営業ぶりに反落。朝方は、売りが先行した。イタリアの政情不安を背景に20日の欧州株が値を下げ、利益確定売りに米国株が下落した流れを受け、投資家心理が後退。円高・ドル安も重しとなり、前場早々に2万482円62銭(前日比194円60銭安)まで下落した。一巡後は、円高一服とともに下げ渋り、大引け直前には2万626円05銭(同51円17銭安)まで持ち直した。後場は、日銀のETF(上場投資信託)買い期待も支えとして意識された。

 東証1部の出来高は9億129万株、売買代金は1兆5863億円。騰落銘柄数は値上がり384銘柄、値下がり1704銘柄、変わらず61銘柄。

 市場からは「後場はほとんど動きがない。ジャクソンホール会議でのパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の講演待ちといった状態だ。買い戻しに下値は堅くなっているが、上に動く投資主体が見当たらない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、東電力HD<9501.T>、関西電<9503.T>などの電気ガス株が軟調。AGC<5201.T>、板硝子<5202.T>などのガラス土石株や、住友鉱<5713.T>、三井金<5706.T>などの非鉄金属株も安い。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、住友倉<9303.T>、近鉄エクス<9375.T>などの倉庫運輸関連株も売られた。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株も値を下げた。

 半面、ゴム製品株では、ブリヂス<5108.T>が引き締まった。

 個別では、Wスコープ<6619.T>、早稲アカ<4718.T>、セラク<6199.T>、ラクトJ<3139.T>、ARM<8769.T>などの下げが目立った。半面、タツモ<6266.T>、GameW<6552.T>、スマトバリュ<9417.T>、ワイヤレスG<9419.T>、IRJHD<6035.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が下落した。

(イメージ写真提供:123RF)

提供:モーニングスター社

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