来週の東京外国為替市場見通し=利下げ期待高まる市場とパウエルFRB議長との対話が焦点

国内市況

株式

2019/8/23 16:47

 予想レンジ:1ドル=104円80銭-107円50銭

 19-23日のドル・円はもみ合った。週初19日は米政権が中国通信機器大手・ファーウェイに対する制裁猶予を90日間延期すると発表したことを受け、ドル買い・円売り優勢となった。20日は米株安・米金利低下が進み、ドル・円は軟化。21日は米金利の上昇を背景にドル買いが進行。7月FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録は市場の想定ほどハト派的なものではなく、ドル・円は底堅かった。22日、米8月製造業PMI(購買担当者景気指数)が市場予想を下回ったことなどを受けドル・円は下押した。23日の東京時間は国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でのパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の講演を控え、様子見ムードとなっている。

 目先は23日米国時間に行われるパウエルFRB議長の講演が焦点になる。足元では7月FOMCの議事録で利下げに反対したメンバーが2名いたことが明らかになったほか、追加利下げに慎重姿勢を示すFRB高官の発言が相次いだ。7月FOMC後のパウエル議長の会見がタカ派的と受け止められた経緯もあり、今回の講演ではハト派的になるとの見方もある。一方、金利先物市場では9月FOMCでの0.25ポイント追加利下げが織り込まれ、9月以降の追加利下げ観測もある。利下げ催促に傾く市場とどう対話するか、パウエル議長の手腕が問われそうだ。講演後のトランプ米大統領の動静にも気を付けたい。他方、24-26日までフランスで開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)で合意形成が得られなかった場合のリスクにも注意したい。

 米経済指標では、7月耐久財受注、8月シカゴ連銀全米活動指数、8月リッチモンド連銀製造業指数、8月消費者信頼感指数、4-6月期GDP(国内総生産)改定値などが相次ぐ。

 ドル・円の下値メドは、年初来安値の1ドル=104円80近辺。上値メドは13週移動平均線近辺の107円50銭とする。

提供:モーニングスター社

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