米8月小売売上高、前月比0.4%増―6カ月連続増加

経済

2019/9/17 10:01

<チェックポイント>

●自動車・同部品やオンライン小売、建築資材・園芸が全体を押し上げ

●7月小売売上高、前月比0.7%増から同0.8%増に上方改定

●長期債利回り上昇し利下げ圧力やや和らぐ

 米商務省が13日発表した8月小売売上高(季節・営業日調整後)は速報値ベースで前月比0.4%増の5261億ドルと、6カ月連続で増加し、市場予想の同0.2%増も上回った。

 前年比は4.1%増となり、この3カ月間(6-8月)の売上高は前年比3.7%増、前3カ月(3-5月期)比では1.5%増となっている。

 8月の内訳をみると、全13業種のうち、8業種で増加し、5業種で減少した。増加幅が大きかったのは、自動車・同部品の前月比1.8%増(7月は0.1%増)で、3月以来5カ月ぶりの高い伸びとなった。また、オンライン小売は同1.6%増(同1.7%増)、建築資材・園芸は同1.4%増(同1.0%増)、スポーツ用品・趣味・楽曲・書籍は同0.9%増(同1.2%減)、ヘルス・パーソナルケアは同0.7%増(同0.1%減)となった。一方、減少したのは飲食・レストランの同1.2%減(同0.6%増)やアパレルの同0.9%減(同1.3%増)、家具の同0.5%減(同横ばい)、百貨店の同1.1%減(同0.9%増)など。

 月ごとに変動が激しいガソリンスタンドはガソリン価格の下落を反映して前月比0.9%減と7月の同1.4%増から減少に転じた。

 全体の小売売上高からガソリンスタンドと自動車・同部品を除いた実質の小売売上高は前月比0.1%増、ガソリンスタンドと自動車・同部品に加え、建築資材や飲食レストランを除いた“コア小売売上高”(コントロール・グループ)は前月比0.3%増となった。

 今回の8月小売売上高が引き続き堅調な伸びとなり、個人消費の底堅さが示されたことで、債券市場では10年債利回りが統計発表前の1.794%から発表直後は1.838%と、0.044ポイント上昇し、8月初め以来の高水準となった。これにより、FRB(米連邦準備制度理事会)に対する利下げ圧力はやや和らいだものの、市場はすでに次回17-18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)での追加利下げを織り込んでいる。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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