<新興国eye>トルコ9月CPI、前年比9.26%上昇―8月実績から大幅縮小

新興国

2019/10/4 12:27

 トルコ統計局が3日発表した9月CPI(消費者物価指数、03年=100)は前年比9.26%上昇と8月の同15.01%上昇から伸びが大幅に縮小した。2カ月連続の伸び率鈍化となり、市場予想の同9.64%上昇も下回った。

 2月の前年比19.67%上昇以降、8月まで7カ月連続で20%上昇を下回っていたが、今回の9月統計では17年7月(前年比9.79%)以来2年2カ月ぶりにインフレ率の伸びが1ケタ台となった。

 前月比は0.99%上昇と、8月の同0.86%上昇から伸びが加速した。

 全体指数から値動きの激しい食品やエネルギーなどを除いたコアCPI(グループC)も8月の前年比13.6%上昇から9月は同7.54%上昇と、伸びが縮小した。

 同国のCPIは18年8月時点では前年比17.9%上昇だったが、同9月に一気に同同24.5%上昇に伸びが加速。同10月に同25.24%上昇と、ピークに達した。しかし、その後は鈍化傾向にある。

 市場ではインフレは今後数カ月、鈍化するとみており、19年12月末時点のCPIの見通しを平均で同12.99%上昇(レンジは同9.8-13.93%上昇)と予想している。

 一方、政府が9月30日に発表した20-22年の中期3カ年経済計画では、インフレ見通しは19年が12%上昇(18年9月予測時は15.9%上昇)、20年は8.5%上昇、21年は6%上昇、22年は4.9%上昇との予想となっている。

 また、トルコ中銀が7月31日に発表した最新の四半期インフレ報告書では19年末時点のインフレ率は中心値で13.9%上昇(レンジは11.5-16.3%上昇)、20年末は8.2%上昇(5.2-11.2%上昇)、21年末は5.4%上昇と、政府予想より低めになっている。

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 iS新興国<1362.T>、上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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