日経平均は131円安と反落、安寄り後は下げ渋る、日銀ETF買い期待が支えに=9日後場

 9日後場の日経平均株価は前日比131円40銭安の2万1456円38銭と反落。朝方は、売り優勢で始まった。10日から始まる米中閣僚級貿易協議を前に、米政権が中国の団体・企業に禁輸措置を発表するなど両国対立激化への懸念から8日の米国株式が下落。この流れを受け、2万1359円84銭(前日比227円94銭安)と安く寄り付いた。一巡後は円高一服もあって下げ渋りの動きとなった。後場には、日銀のETF(上場投資信託)買い期待が支えとなり、大引け間際に2万1467円77銭(同120円01銭安)まで持ち直した。

 東証1部の出来高は10億4524万株、売買代金は1兆8035億円。騰落銘柄数は値上がり1070銘柄、値下がり982銘柄、変わらず101銘柄。

 市場からは「後場は、日銀のETF買いが観測されるが、米中貿易協議を控えて動けない。両国問題を巡り日替わりで楽観が懸念になるようでは、不安定さがある。結局、決着しないと上に向かうのは困難だろう」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株が軟調。SOMPOH<8630.T>、T&DHD<8795.T>などの保険株や、野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も売られた。郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株や、王子HD<3861.T>、北越コーポ<3865.T>などのパルプ紙株も安い。

 半面、関西電<9503.T>、中国電<9504.T>などの電気ガス株が堅調。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株も買われ、コカ・コーラ<2579.T>、日清オイリオ<2602.T>などの食料品株や、日水<1332.T>などの水産農林株も高い。

 個別では、神東塗<4615.T>、アトラエ<6194.T>、オルトプラス<3672.T>、ルネサス<6723.T>、アイフル<8515.T>などの下げが目立った。半面、すてきN<8089.T>が2日連続のストップ高となり、井筒屋<8260.T>、タイガーポリ<4231.T>、日コンクリ<5269.T>、一蔵<6186.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、22業種が下落した。

(イメージ写真提供:123RF)

提供:モーニングスター社

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