乃村工芸が急落、受注残高は積み上がるも材料出尽くし感

株式

2019/10/11 16:46

 乃村工藝社<9716.T>が急落。10日引け後の決算発表で、20年2月期上期(19年3-8月)末の受注残高は大幅に積み上がっていたが、通期の連結業績予想を据え置いたこともあってかいったん材料出尽くしの動き。株価は前日比94円安の1245円まで値を下げている。

 20年2月期上期は、売上高707億2400万円(前年同期比35.4%増)、営業利益65億9200万円(同90.0%増)と、ほぼ9月30日に上方修正した数値で着地。総じて良好な市場環境が継続し、大都市圏の商業施設の環境整備工事等を手掛けた複合商業施設市場、科学館や自然・歴史博物館などの展示施設等を手掛けた博物館・美術館市場、テーマパークの装飾・環境演出やホテルの新装改装を手掛けた余暇施設市場、公共の大型イベント等を手掛けた博覧会・イベント市場、オフィスや保育園、鉄道・空港関連施設等を手掛けたその他市場などが売上を大きく伸ばして全体をけん引した。

 会社側は通期の営業利益予想93億円(前期比1.6%増)を据え置いたが、上期末の受注残高が701億6500万円(前年同期末比27.4%増)に積み上がっているのに対し、下期(19年9月-20年2月)の営業利益予想が計算上27億800万円(前年同期比52.4%減)にとどまるのはかなり保守的な印象。

 10日の終値は、前日比51円安の1288円。

提供:モーニングスター社

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