<新興国eye>前週の上海総合指数、米中貿易協議の合意期待で4週ぶり反発=BRICs市況

新興国

2019/10/15 11:06

 前週(8-11日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の11日終値が9月30日終値比2.36%高の2973.656となり、4週ぶりに反発した。週初7日は「国慶節」の祝日で休場だった。

 休場明け8日の指数は反発して始まり、週末11日まで4日続伸した。

 週前半は、9月財新サービス業PMI(購買担当者景気指数)が弱い結果となったことを受け、景気対策が講じられるとの思惑で買いが入った。その後、中国人民銀行(中銀)が銀行の貸出金利のベンチマークとして新たに導入した1年物ローンプライムレート(貸出基礎金利、LPR)を景気支援のため、今後も引き下げるとの観測が広がったことも支援材料となった。

 週後半は、中国政府が米中通商協議の見通しについて、米国による10月15日からの2500億ドル相当の中国輸入品への追加関税率引き上げ(25%から30%へ)が中止されれば、部分合意の用意があると発表したことや、米政府が中国通信機器大手ファーウェイ・テクノロジーズ(華為技術)に対する米企業からの製品供給を一部解禁すると報じられたことを受け買い優勢に。

 週末は閣僚級の米中通商協議(10-11日)で部分合意する兆しが見られたことを受け、指数は上値を伸ばす展開となった。

 今週(14-18日)の株式市場は、引き続き米中通商協議の第2段階協議や米国による対イラン追加制裁などの地政学リスク、海外市場の動向、株価支援・景気対策、人民元相場、原油などのコモディティ相場などが注目される。主な経済指標の発表の予定は18日の7-9月期GDP(国内総生産)と9月鉱工業生産、9月小売売上高、1-9月都市部固定資産投資など。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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