ソフバンG、7~9月決算は7000億円の最終赤字に――投資事業のリスク露呈、巨額特損計上へ

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2019/11/6 17:00

 ソフトバンクグループ(=ソフバンG、9984)が6日引け後に発表した今3月期第2四半期(7~9月)の連結決算は、7002億円の最終赤字(前年同期は5264億円の黒字)に落ち込んだ。ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)など投資事業の損益が、出資先の企業の株価下落を背景に悪化した。また、シェアオフォスの米ウィーカンパニーの企業価値毀損(きそん)を受け、今期に5000億円近い特別損失を計上することも明らかになった。

 7~9月はSVFなど傘下の投資ファンドからの営業損益が9703億円の赤字(前年同期は3925億円の黒字)となった。出資する配車サービスのウーバーテクノロジーズの株価は、6月末ごろの高値から9月末までに3割超値下がりした。また、シェアオフォス「ウィーワーク」を運営するウィー社の新規上場が頓挫するなど、投資事業のリスクが露呈した格好だ。

 上期は売上高が4兆6517億円と前年同期比横ばいで着地し、営業損益は156億円の赤字(前年同期は1兆4207億円の黒字)に転落。最終利益は第1四半期(4~6月)に中国アリババ株の先渡売買契約決済益を計上したことで、4216億円(前年同期比49.8%減)と黒字を確保した。

 470億ドル(約5兆1200億円)とされていたウィー社の企業価値は、新規上場の白紙化によって78億ドルまで目減りした。これを受け、ソフバンGは最大95億ドルの支援に踏み切る。ウィー社の企業価値低下に伴い、ソフバンGは4977億円の特別損失を計上する見込みだ。

 なお、ソフバンGの7~9月の最終損益の市場予想平均は500億円程度の赤字だった。

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