フルヤ金属、上値追いへ―減益決算織り込む

株式

2019/11/12 16:33

 フルヤ金属<7826.T>が減益決算を経て上昇基調を強めている。米中貿易摩擦に伴う業績悪化は既に織り込まれており、今後の収益改善を期待する動きに入ったようだ。

 20年6月期第1四半期(7-9月)連結は売上高が42億3600万円(前年同期比25.8%減)、営業利益は7億5400万円(同50.7%減)となった。国内向けイリジウムルツボや半導体製造装置メーカー向け温度センサーが顧客の生産調整の影響で苦戦。有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)向け、電極向けの化合物・貴金属原料、銀合金ターゲットも昨年末からの受注減が続いた。ただ、HD向けルテニウムターゲットの受注は回復し底打ち感が浮上。貿易摩擦の悪影響もピークアウトしており、第2四半期の10-12月以降の収益回復期待が高まっている。

 通期計画は売上高203億円(前期比5.4%減)、営業利益33億2000万円(同25.6%減)を据え置き。足元までの収益悪化は想定内で、今後の回復過程で減益幅が縮小していくことも期待できそうだ。

 12日の終値は前週末比110円安の5450円。

提供:モーニングスター社

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