新日本製薬は今期も着実に増益、基礎化粧品「パーフェクトワン」けん引
2019/11/14 16:49
基礎化粧品「パーフェクトワン」の新日本製薬<4931.T>は上場後初めての通期決算を発表し、株価が上昇基調に入りつつある。盤石の経営基盤を有し、今20年9月期も着実な増収増益を見込む。マーケティングの基本となる顧客データ数の積み上がり、ネット通販の拡大余地などを評価する声が多く、株価は上場後に付けた高値1908円を目指す展開に進んでいきそうだ。
「パーフェクトワン」は化粧水、乳液、クリーム、美容液、パック、化粧下地の6役を1品で果たすシンプルスキンケア商品。販売は通信販売が9割を占めているが、このほとんどはテレビショッピングとなっている。
今期の単体売上高は350億円(前期比4.3%増)、営業利益は31億5000万円(同10.0%増)を計画する。主力の通信販売が着実増となる一方、店舗販売も店舗数増加に連動して拡大基調にある。化粧品を軸とした売上拡大で利益率も上昇する見込みにある。
中期的には、インターネット経由のEコマース(電子商取引)の増加による販売層の拡大も期待される。テレビショッピング経由の販売が多いため、顧客層は50歳代以上が中心。インターネット経由の販売が増加することで、顧客の年齢層も拡大することが期待されている。Eコマースの比率は前期実績ベースで8.4%にとどまっており、会社側ではこれを2022年9月期に20%、長期的には3分の2程度まで上昇させたい考えだ。販売面では海外の拡大にも力を入れている。越境Eコマースを行う中国のほか、シンガポールやタイなどへの展開もスタートしている。
株価は10月初旬に一時1500円割れとなる場面があったものの、その後は下値を切り上げる展開となってきている。マザーズ市場に少ない堅実な優良銘柄で、中期的な視野からも参戦妙味がありそうだ。
14日の終値は前日比25円安の1596円。
提供:モーニングスター社
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