日経平均は164円高と3日ぶり反発、一時下げ転換も先物主導で浮上=15日前場
15日前場の日経平均株価は前日比164円16銭高の2万3305円71銭と3日ぶりに反発。朝方は、買いが先行した。米中貿易交渉に不透明感が続くなか、14日のNYダウ、ナスダック総合指数が僅かな下げにとどまり、前日続落していた反動もあり、強含んで始まった。下げに転じる場面もあったが、下値は堅く、その後はプラス圏に浮上した。クドローNEC(米国家経済会議)委員長が米中協議の第1段階の合意について「近づいている」と発言したとの報道や、時間外取引での米株価指数先物の上昇を支えに、先物主導で一時2万3337円12銭(前日比195円57銭高)まで上げ幅を拡大した。一巡後は一服商状ながら前引けにかけて高値圏で推移した。
東証1部の出来高は6億9419万株、売買代金は1兆825億円。騰落銘柄数は値上がり1762銘柄、値下がり317銘柄、変わらず72銘柄。
市場からは「クドロー発言は寄り付き前から出ていた話であり、下げに転じた後に急上昇した動きは不思議に感じる。ただ単に仕掛け買いが入ったかも知れない。決算も終わり、一段高には支援材料が欲しいが、海外投資家が現物株買いに動いており、上昇基調は変わらないとみている」(中堅証券)との声が聞かれた。
業種別では、日水<1332.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株が堅調。王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株や、近鉄エクス<9375.T>、上組<9364.T>などの倉庫運輸関連株も高い。商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>などの海運株や、野村<8604.T>、大和証G<8601.T>などの証券商品先物株も買われた。HOYA<7741.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も値を上げた。
半面、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株が軟調。
個別では、LINK&M<2170.T>がストップ高となり、三桜工<6584.T>、プレミアG<7199.T>、オプティム<3694.T>、ビーグリー<3981.T>などの上げも目立った。半面、スプリックス<7030.T>、リブセンス<6054.T>、ペッパー<3053.T>、YACHD<6298.T>、gumi<3903.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が上昇した。
提供:モーニングスター社
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