ユーロ週間場況=ユーロ・円、米中貿易問題の先行きに関心

経済

為替

2019/11/18 16:43

ユーロ安・円高 120.21円(-0.17円)

 4-8日のユーロ・円は下落した。週初11日は、米債券市場が休場となり、動意薄の展開となった。12日は、米中貿易協議への懸念が浮上する中、ユーロ・円は上値の重い展開となった。13日は、米中貿易協議に関して農作物の購入を巡り協調が難航と一部で伝わり、ユーロ・円は下落した。14日は、独7-9月期GDP(国内総生産)が前年同期比0.1%増となり、リセッション(景気後退)懸念は回避したものの、ドル・円の下落を受けてユーロ・円も軟調となった。15日は、クドローNEC(米国家経済会議)委員長やロス米商務長官の発言を受けて米中貿易協議への楽観的な見方が強まり、ユーロ・円は上昇した。

 債券市場で、短期債利回り、長期債利回りともに低下した。米金利低下の影響に加え、独7-9月期GDP速報値の発表を受けて財政拡大への期待感が後退したことで利回りは低下した。ユーロ建て独2年債利回りは前週末のマイナス0.62%からマイナス0.63%に低下、ユーロ建て独10年債利回りは前週末のマイナス0.26%からマイナス0.33%に低下して越週した。

 18-22日のユーロ・円は、米中貿易協議の先行きに関する報道や発言によって左右される展開が続きそうだ。独7-9月期GDP速報値はプラスだったものの、ユーロ圏の景気鈍化懸念は強い。英国のEU(欧州連合)離脱問題もくすぶり、ユーロ・円の上値を押さえそうだ。

提供:モーニングスター社

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