南ア・ランド週間場況=ランド・円、上値の重い展開か
ランド安・円高 7.38円(-0.01円)
18-22日のランド・円は下落した。週初18日は、中国側が米中貿易協議の合意に悲観的な見方を示していると報じられ、ランド売りが先行した。19日、手掛かり材料難のなかで円が売られたものの、終盤にかけては再び買戻され、ランド・円は往って来い。20日、米上院が香港人権法案を可決したことが嫌気され、ランド売り・円買いが加速した。21日、SARB(南ア準備銀行)が、一部で利下げ観測があったものの、政策金利を据え置いたうえ、中国が米中協議の合意に楽観的などポジティブな報道も目立ち、ランド・円は底堅く推移した。22日、トランプ米大統領が中国との合意は「非常に近い」などと述べた一方、香港人権法案をめぐる不透明感が残り、方向感の乏しい展開となった。
債券市場で、長期債利回りは上昇した。米中貿易協議の合意をめぐる不透明感から債券売りが優勢となった。週半ばは米中貿易協議の合意にポジティブな報道もあったが積極的な買いにはつながらず、週末にかけて再び債券売りが強まった。南アランド建て15年債利回りは前週末の9.73%から9.81%に上昇して越週した。
25-29日のランド・円は、上値の重い展開とみる。SARBは政策金利を据え置いたが、5人の委員のうち2人が利下げを主張したため、今後の南ア経済指標の結果次第では利下げ観測が高まりそう。引き続き米中貿易協議の行方も注意しておく必要がある。週内の主な南ア経済指標は、10-12月期企業信頼感指数、10月PPI(生産者物価指数)、10月貿易収支など。
<関連銘柄>
南ア40連動<1323.T>、iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>、
iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>
提供:モーニングスター社
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