<新興国eye>前週のブラジル株、レアル安や航空株急落受け反落=BRICs市況

新興国

2019/12/2 10:54

 前週(11月25-29日)のブラジル株式市場は29日のボベスパ指数が前日比0.05%安の10万8233.3、週間ベースでは22日終値比0.42%安となり、反落した。

 週明け25日の指数は売り優勢で始まり、26日は大きく値を下げ、続落した。週前半は、利益確定売りが先行したほか、通貨レアル相場の急落による燃料コスト上昇を受け、航空大手のアズールブラジル航空とゴル航空が大幅安となり、指数の下げを主導した。

 27日は3日ぶりに反発し、28日も値を上げ、続伸。

 週後半は、パウロ・ゲデス経済相が訪米先のワシントンで会見し、ドル高・レアル安の進行について、「しばらくの間、ドル高(レアル安)と低金利の状態に慣れた方がいい」と述べたことを受け、レアル相場が不安定となったが、ブラジル中銀がドル売り・レアル買い介入を実施したことで、ドル安・レアル高方向に落ち着き、株式市場にも買い安心感が広がった。ドル安・レアル高を受け、売られていた航空株が買い戻され大幅高となった。

 週末29日は3日ぶりに小反落。 レアル相場の変動を見極めたいとしてポジションを手じまう動きがみられた。

 今週(2-6日)の株式市場は、ドル・レアル相場の動向や米中通商協議や世界景気減速、年金改革法案、国営企業の民営化、経済改革の見通し、海外市場、特に米株市場、原油などの国際商品相場、米国による対イラン追加制裁、英・EU(欧州連合)離脱を巡る総選挙の動向などの地政学的リスクなどが焦点となる。主な経済指標の発表の予定は2日の11月製造業PMI(購買担当者景気指数)と11月貿易収支、3日の7-9月期GDP(国内総生産)、4日の11月IPC-Fipeインフレ指数(サンパウロ大学経済研究所が発表する消費者物価指数)と10月鉱工業生産、11月サービス業PMI、6日の11月自動車生産・販売台数と11月IPCA(拡大消費者物価指数)など。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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