豪ドル週間場況=RBA理事会、豪7-9月期GDPなどに注目

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2019/12/2 16:45

豪ドル高・円安 74.04円(+0.32円)

 1125-29日の豪ドル・円は上昇した。週初11月25日は、中国メディアが「米中貿易協議の合意が近い」と報じたほか、米国が中国に求めていた知的財産権の保護強化を中国政府が正式に決めたことからリスクオンムードとなり、豪ドル買い・円売り優勢。26日、ロウRBA(豪準備銀行)総裁が講演で「政策金利が0.25%(現行0.75%)に低下しない限り、QE(量的金融緩和)は検討しない」と発言したことがややタカ派的と受け止められ、豪ドルは買われた。27日は12月開催RBA理事会での豪利下げ確率が低下したほか、米7-9月期GDP(国内総生産)改定値が速報値から上方修正されたことなどを材料に豪ドル買い・円売りが進んだ。28日、前日の米国による香港人権・民主主義法成立で米中関係悪化への懸念が強まり、リスク回避の円買い優勢となった。29日は史上最高値更新が続いた米国株が利益確定売りに押され、ドル・円が軟化。豪ドル・円もツレ安となった。

 債券市場では、短期債利回り、長期債利回りともに低下した。ロウRBA総裁の講演を受け、12月開催RBA理事会での利下げ確率は低下したが、先々のQE実施観測が強まり豪金利を押し下げた。豪ドル建て2年債利回りは前週末の0.76%から0.68%に低下、豪ドル建て10年債利回りは前週末の1.10%から1.03%に低下して越週した。

 12月2-6日の豪ドル・円は底堅い展開か。今週の豪州は3日にRBA理事会、4日に7-9月期GDP、5日に10月貿易収支、10月小売売上高と経済イベントが目白押しとなる。RBA理事会では政策金利据え置きとの見方が大勢だが、先々の金利見通しについてどのような言及があるか確認したい。このほか、11月ISM(米サプライマネジメント協会)製造業景況指数、米11月ADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計、米11月ISM非製造業景況指数、米11月雇用統計などに注目したい。

提供:モーニングスター社

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