<新興国eye>ベトナム中銀、14年ぶりにドン建て法定準備預金金利の引き下げを決定

新興国

2019/12/4 17:34

 ベトナム国家銀行(中央銀行)はこのほど、金融機関の法定準備預金金利や法定準備預金額の超過分に対する金利について定めた決定第2497号/QD-NHNN、複数の国営機関の預金金利について定めた決定第2498号/QD-NHNNおよび決定第2499号/QD-NHNNを公布した。いずれも19年12月1日に発効した。

 決定第2497号では、金融機関によるドン建て法定準備預金金利が年1.2%から年0.8%に引き下げられた。ドン建て法定準備預金の超過分に対する金利は年0%で据え置き。

 また、金融機関による外貨建て法定準備預金金利は年0%、外貨建て法定準備預金の超過分に対する金利は年0.05%を適用する。

 ドン建て法定準備預金金利の引き下げは05年12月1日以来14年ぶり。マクロ経済の動向と市場の金利水準を一致させることが狙いだ。

 これに先立つ11月に中央銀行は、ドン建て預金の上限金利、5つの優遇分野に対するドン建て短期貸付の上限金利の引き下げにも踏み切った。

 決定第2498号では、中銀がベトナム開発銀行(VDB)、政策銀行、人民信用基金、マイクロファイナンス機関から預かる預金金利を年0.8%と定めている。

 決定第2499号で定める国庫やベトナム預金保険(DIV)による預金金利は以下の通り。

国庫によるドン建て預金金利:年1%

国庫による外貨建て預金金利:年0.05%

ベトナム預金保険によるドン建て預金金利:年0.8%

【筆者:Viet Economic Research&Advisory Corp.(VERAC)】

2002年ベトナム・ホーチミン市で創業。「ベトナム株・経済情報」「VIETJOベトナムニュース」、「VIETJOライフ」の自社媒体を通じ、経済、金融情報を中心に毎日数十本のベトナム関連記事を配信する。業界で唯一、全上場企業約760社の日本語企業データベースを保有。また調査可能な非上場企業のユニバースは70万社を誇る。10年超にわたり蓄積した情報とネットワークを駆使した企業信用調査に強み。

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提供:モーニングスター社

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