<新興国eye>海外在留邦人数調査統計2019―カンボジアの在留邦人数は過去最多

新興国

2019/12/6 12:24

 11月13日、外務省は、「海外在留邦人数調査統計 令和元年<2019.T>版」の結果を発表しました。

 この統計は、在外公館が18年10月1日現在で、それぞれの管轄区域内に在留する邦人数、進出している日系企業数(拠点数)を調査した結果を集計したものです。18年10月1日時点で海外に在留する邦人総数は139万370人で、前年より3万8400人(約2.8%)の増加となり、過去最多を更新したとのことです。

 国別では、米国に在留邦人全体の約32%(42万6206人)、中国に約9%(12万4162人)がそれぞれ在留していて、両国で在留邦人の4割以上を占めています。3位以降は、オーストラリア9万8436人、タイ7万5647人、カナダ7万3571人、英国6万620人、ブラジル5万205人、ドイツ4万5416人、フランス4万4261人、韓国3万9403人の順となっています。

 カンボジアの在留邦人は、29位の3934人となりました。前年は、30位3518人でしたので、11.8%の大幅増加で、上位50カ国では第4位の伸び率となりました。これまでの増加を見てみると、12年1479人(前年比23.2%増)、13年1793人(21.2%増)、14年2270人(26.6%増)、15年2492人(9.8%増)、16年3049人(22.4%増)、17年3518人(15.4%増)と毎年大幅増加が続いてきています。10年前の09年には889人しかいませんでしたので、10年間で4倍以上になっています。なお、日系企業拠点数で見ると、カンボジアは、388拠点でした。前年は309拠点でしたので、こちらも25.6%の大幅増加となりました。

【筆者:鈴木博】

1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。1982年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。07年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin-Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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提供:モーニングスター社

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