<新興国eye>前週の上海総合指数、米中通商合意期待で4週ぶり反発=BRICs市況
2019/12/9 10:19
前週(2-6日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の6日終値が11月29日終値比1.39%高の2912.014となり、4週ぶりに反発した。
週明け2日の指数は買い優勢で始まり、3日も値を上げ、続伸。4日は3日ぶりに小反落したが、5日は反発し、週末6日まで続伸して取引を終了した。
週前半は、中国国家統計局および中国大手メディア財新がそれぞれ発表した11月製造業PMI(購買担当者景気指数)が市場予想を上回ったったことを受け、景気の底打ち感が強まり、買い優勢となった。ただ、米中通商合意の先行き不透明感や香港の区議会(地方議会)選挙後の反政府デモが影響し、小幅な上昇にとどまった。
4日、トランプ米大統領がNATO(北大西洋条約機構)首脳会議で記者団に対し、米中通商協議の第1段階合意の調印を20年11月の大統領選挙後に先送りしても構わないと発言したことや、米下院が中国政府による新疆ウイグル自治区の少数民族などイスラム教徒への弾圧を阻止するため、ウイグル人権法案を可決したことなどを受け売り優勢となった。
週後半は、トランプ大統領が米中通商協議は極めて順調と発言したのを受け、市場では米中通商合意への期待感が高まり、相場は大きく切り返した。
今週(9-13日)の株式市場は、引き続き米中通商協議や米国による対イラン追加制裁、英・EU(欧州連合)離脱を巡る英国総選挙(12日投開票)の結果などの地政学リスク、海外市場の動向、株価支援・景気対策、人民元相場、原油などのコモディティ相場などが注目される。主な経済指標の発表の予定は10日の11月CPI(消費者物価指数)と11月PPI(生産者物価指数)など。
<関連銘柄>
上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、
H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、
南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>
提供:モーニングスター社
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