南ア・ランド週間場況=ランド・円、方向感の乏しい展開か

経済

為替

2019/12/16 16:48

ランド高・円安 7.53円(+0.11円)

 9-13日のランド・円は上昇した。週初9日は、豪雨や燃料不足などを理由に国営電力会社が大規模な計画停電を予定していることが分かり、ランド売りが先行。10日も大規模停電を背景にリスクオフの動きが継続した。11日、FOMC(米連邦公開市場委員会)では現在の低い金利水準が当面は据え置かれるとの見方が示されたためハト派的と捉えられ、ランド買いに傾いた。12日は米中貿易協議で合意との報道がランド・円を押し上げ、13日は日本時間午前に英総選挙で与党・保守党が圧勝したことでリスクオンの動きが加速した。

 債券市場で、長期債利回りは低下した。週前半は南ア国営電力会社による大規模な計画停電が南ア経済に悪影響を与えるとの警戒感から債券売りが優勢となったが、週半ばからはFOMCにおける低金利政策の継続や米中貿易協議の合意、英国のEU(欧州連合)離脱問題の前進期待の高まりなどから債券需要が高まった。南アランド建て15年債利回りは前週末の9.89%から9.84%に低下して越週した。

 16-20日のランド・円は、方向感の乏しい展開とみる。南ア国内では弱い経済指標が目立つうえ、足元では計画停電の影響などが警戒されている。一方、外部環境の先行き不透明感は払しょくされつつあり、国内経済に対する懸念との綱引きとなりそうだ。週内の主な南ア経済指標は、11月財政収支など。

<関連銘柄>

 南ア40連動<1323.T>、iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>、

 iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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