来週の日本株の読み筋=通常モード入りで新たな材料待ちか、米企業決算には注目
来週(14-17日)の東京株式市場は、通常モードに入り、新たな材料待ちか。中東の地政学リスクについては、米イラン間の報復応酬による軍事衝突は当面回避され、市場心理は落ち着きを取り戻しつつある。専門家の間では、楽観視できないとの見方が一般的だが、とりあえず過度な不安は薄れたとみられる。年初からの乱高下で、「下値では押し目買いが入り、2万4000円に近付くと売りが出てくるのが確認できた」(準大手証券)との声も聞かれ、指数変動は次なる手掛かり材料次第と言えよう。
折しも、米企業の決算発表が本格化する。現在の相場の強さと根底にある米経済の好調さを裏付ける内容となれば、日本株にも追い風が吹く可能性がある。むろん、米企業決算が振るわず、中東リスクが再燃すれば、相場への悪影響は避けらない。また、11日に台湾で総統選が行われるが、選挙結果が小康状態にある米中関係にどう影響するかも注視する必要があろう。
スケジュール面では、国内で14日に19年12月景気ウォッチャー調査、15日に12月工作機械受注、16日に11月機械受注などが発表される。海外では14日に米12月消費者物価、15日に米12月生産者物価、16日に米12月小売売上高、17日に米12月住宅着工件数、米12月鉱工業生産・設備稼働率などが予定されている。
10日の日経平均株価は続伸し、2万3850円(前日比110円高)引け。米イラン間の緊張が和らぎ、中国政府が9日に米国と貿易協議を巡る「第一段階」の合意文書について15日に署名すると発表し、9日の米主要3株価指数が最高値を更新。円安・ドル高も支えとなり、上げ幅は一時160円を超えた。一巡後は、利益確定売りに上げ幅を縮小したが、大引けにかけて持ち直しの動きとなった。
提供:モーニングスター社
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