テノHD、追撃参戦妙味―効率化進め利益率改善、強力テーマに乗り高成長でGCも達成

株式

2020/1/17 16:34

 認可保育所運営の公的保育事業などを手掛けるテノ.ホールディングス<7037.T>は成長性への評価が本格化しつつある。保育所不足の社会問題も背景に業績は絶好調。株価も年初から急上昇しており、追撃参戦の妙味がありそうだ。

 公的保育事業のほか、企業などの事業所内保育所の運営を受託する受託保育事業を手掛ける。2018年6月に示された女性活躍加速のための重点施策、また19年10月に「幼児教育・保育の無償化」が実施されたことで保育サービスへの需要は加速。待機児童問題解消に向けて政策の後押しも受けている。

 前2019年12月期は利益面を増額修正済みで、連結売上高101億2700万円(前々期比7.7%増)、営業利益は4億4000万円(同29.2%増)を計画する。売上高は計画通りの推移だが、コスト削減など経営資源の効率化に取り組んできた成果で利益率が改善している。第3四半期段階で営業利益3億5700万円(前年同期比2.3倍)を計上しており、進ちょく率は81.1%に達する。再増額に進む可能性もありそうだ。

 昨年10月には受託保育で7施設、その他で1施設の保育施設運営を開始。今期業績には通期ベースで寄与してくる。働き方改革の流れにも乗って企業内保育所への需要は旺盛で拡大期待が大きい。一方、公的保育事業で運営終了、委託期間終了で受託保育事業でも運営終了を行うなど、収益性重視でむやみな拡大路線を走っているわけではない。昨年には事業譲渡によって介護ビジネスにも参入。保育に続く新たな収益柱となることが期待される。

 株価は年初から上昇基調に入り、1000円大台を回復。週足チャートはゴールデンクロス(GC)を達成している。強力テーマに乗る銘柄で業績の成長期待も大きく、本格的な上昇基調入りが期待できそうだ。

 17日の終値は、前日比22円安の1117円。

提供:モーニングスター社

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