日経平均は127円安と続落、75日線を下回る、売り一巡後は下げ渋る=28日後場

 28日後場の日経平均株価は前日比127円80銭安の2万3215円71銭と続落。75日移動平均線を下回った。朝方は、新型肺炎の感染拡大による世界経済への影響が警戒され、27日の米国株式が大幅続落した流れを受け、投資家心理が一段と悪化。円強含みも重しとなり、一時2万3115円15銭(前日比228円36銭安)まで下押す場面があった。一巡後は、時間外取引での米株価指数先物高や、後場に入っての日銀のETF(上場投資信託)買い期待も支えとなり、終盤にかけて下げ渋りの動きとなった。

 東証1部の出来高は11億7125万株、売買代金は2兆1940億円。騰落銘柄数は値上がり735銘柄、値下がり1335銘柄、変わらず89銘柄。

 市場からは「目先売り一服か。ズルズルと円高が進む訳でもなく、日経平均は心理的はフシ目となる2万3000円をキープしている。ただ、新型肺炎リスクは払しょくされておらず、決算もついて回り、不透明感は引きずったままだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株が下落。国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、JXTG<5020.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も軟調。コマツ<6301.T>、ダイキン<6367.T>などの機械株や、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も売られた。HOYA<7741.T>、テルモ<4543.T>などの精密株や、日軽金HD<5703.T>、三菱マテリアル<5711.T>などの非鉄金属株も安い。

 半面、オリコ<8585.T>、アイフル<8515.T>、アプラスF<8589.T>などのその他金融株が堅調。ANA<9202.T>などの空運株も引き締まった。

 個別では、洋シヤター<5936.T>、大幸薬品<4574.T>、ナガワ<9663.T>、富士紡HD<3104.T>、KOA<6999.T>などの下げが目立った。半面、小野測器<6858.T>(前場に一時ストップ高)、SMK<6798.T>、インソース<6200.T>、システムリサーチ<3771.T>、MSOL<7033.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が下落した。

(イメージ写真提供:123RF)

提供:モーニングスター社

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