日経平均は65円安と3日ぶり反落、売り先行後に上げ転換の場面も買い続かず=21日前場

 21日前場の日経平均株価は前日比65円34銭安の2万3413円81銭と3日ぶりに反落。朝方は、売りが先行した。新型肺炎リスクへの警戒感から20日の米国株式が下落した流れを受け、寄り付き直後に2万3420円23銭(前日比58円92銭安)まで軟化した。その後、円安・ドル高を支えに上げに転じ、一時2万3588円55銭(同109円40銭高)まで上昇する場面があった。一巡後は、円安一服もあって前日終値を挟んでもみ合う場面が目立ったが、前引けにかけてはジリ安歩調となった。中国・上海総合指数がさえず、香港ハンセン指数の下げも重しとなった。

 東証1部の出来高は5億6724万株、売買代金は1兆46億円。騰落銘柄数は値上がり986銘柄、値下がり1048銘柄、変わらず124銘柄。

 市場からは「新型肺炎の患者数が韓国でかなり増え、日本では3連休中に一段と増えるリスクがあり、中国はもとよりアジアでの感染拡大が引き続き懸念される。相場に織り込むのはこれからであり、今後発表される経済指標の結果いかんでは調整色を強めることになる」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、王子HD<3861.T>などのパルプ紙株が軟調。オリンパス<7733.T>、テルモ<4543.T>などの精密株や、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>、リクルートHD<6098.T>などのサービス株も売られた。川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も安い。

 半面、東京海上<8766.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株が堅調。JXTG<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株や、ソフバンG<9984.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株も買われた。

 個別では、ミサワ<3169.T>、IBJ<6071.T>、カネコ種<1376.T>、ベクトル<6058.T>、わかもと<4512.T>などの下げが目立った。半面、Vキューブ<3681.T>、テモナ<3985.T>がストップ高となり、エアーテック<6291.T>、有機薬<4531.T>、ソウルドO<6553.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、19業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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