日経平均は92円安と3日ぶり反落、一時上げ転換も先物売り交え再び軟化、米株先物安が重し=21日後場
21日後場の日経平均株価は前日比92円41銭安の2万3386円74銭と3日ぶりに反落。朝方は、売りが先行した。新型肺炎リスクへの警戒感から20日の米国株式が下落した流れを受け、いったん値を下げた。その後、円安・ドル高を支えに上げに転じ、一時2万3588円55銭(前日比109円40銭高)まで上昇した。一巡後は、円安一服もあって前日終値近辺でもみ合う場面が目立ったが、その後は株価指数先物売りを交えて再び軟化し、大引け近くには2万3378円33銭(同100円82銭安)まで下押した。時間外取引で米株価指数先物が軟調に推移し、重しとなった面もある。
東証1部の出来高は11億5539万株、売買代金は2兆968億円。騰落銘柄数は値上がり946銘柄、値下がり1094銘柄、変わらず120銘柄。
市場からは「買い戻しが入っても先物売りが抑える格好だ。足元の円安は、国内景気に対する不透明感の表れであり、素直に好感できない。起因となる新型肺炎が収束するまでは、敢えて動く必要もない」(準大手証券)との声が聞かれた。
業種別では、王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株が軟調。日水<1332.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株や、オリエンタルランド(OLC)<4661.T>、リクルートH<6098.T>などのサービス株も売られた。オリンパス<7733.T>、テルモ<4543.T>などの精密株や、キリンHD<2503.T>、キッコーマン<2801.T>などの食料品株も安い。
半面、東京海上<8766.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株が堅調。ソフバンG<9984.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株や、JXTG<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も買われた。SUMCO<3436.T>などの金属製品株も高い。
個別では、ミサワ<3169.T>、レッグス<4286.T>、フルキャスH<4848.T>、CYBOZU<4776.T>、ディップ<2379.T>などの下げが目立った。半面、Vキューブ<3681.T>、テモナ<3985.T>がストップ高となり、ソウルドO<6553.T>、エアーテック<6291.T>、TBK<7277.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、24業種が下落した。
(イメージ写真提供:123RF)
提供:モーニングスター社
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