<話題>新型コロナウイルス感染にからんで株価に明暗
2020/2/21 17:57
今週(17-21日)も、新型コロナウイルスの感染状況から目が離せない展開が続いたが、株価において思わぬ形で明暗が分かれた。
「暗」は17日引け後に、20年2月期1月度の売上高を発表したイオンファンタジー<4343.T>。国内単体売上高は、既存店が前年同月比0.5%減で、全店は同2.3%減ながら、曜日調整後の既存店は同5.4%増とまずまず。しかし、海外子会社の既存店売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響で中国が同23.8%減と落ち込んだことで、合計は同13.8%減。2月15日現在、中国において各政府機関等からの通達や子供への感染拡大への配慮から、直営店全店舗(216店舗)が営業を一時的に休止しており、今後の再開については政府機関等の指導やショッピングセンターとの協議を踏まえ準備を進めていくが、今のところ未定としたこともあって翌18日に株価は大幅下落。前日比102円安の2194円まで値を下げ、19年6月18日の昨年来安値2153円に接近した。
一方、「明」は20日引け後に、グループの生産拠点である中国広東省中山市の中山工場で同日、生産ラインが一部稼働したと発表したシンクレイヤ<1724.T>。中山工場の春節休暇後の稼働は当初2月3日からの予定だったが、新型コロナウイルス感染症の広がりを受けた中山市の行政府の通達により、3月1日に操業再開の申請をすべく感染予防管理体制の構築を進めていた。しかし、2月18日の行政府による方針転換の通達で操業が認められ、20日に一部が稼働。これを受けて21日、株価は前日比98円高の1198円まで値を上げた。
もちろん、業種や地域により状況は様々だろうが、通常のニュース番組ではうかがい知れない企業の開示情報は注目が怠れない。
提供:モーニングスター社
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