米19年12月S&PコアロジックCS住宅価格指数は前年比3.8%上昇―2月以来の高水準

経済

2020/2/26 9:49

<チェックポイント>

●20都市圏、前年比2.9%上昇に加速

●10都市圏、前年比2.4%上昇に加速

●19年は前年比3.8%上昇―8年連続で前年超えに

 米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が25日発表した米19年12月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(季節調整前)は、一戸建て中古住宅の価格動向を示す総合指数である全米住宅価格指数が前月比0.1%上昇の212.59と11月の212.42(改定前212.56)を上回った。上昇率は11月の0.1%上昇と変わらず、指数は10カ月連続で過去最高を更新した。前年比は3.8%上昇と、11月の3.5%上昇から伸びが一段と加速し、2月以来10カ月ぶりの高い伸びとなった。

 市場の関心が高い主要20都市圏の価格指数(季節調整前)は前月比横ばいの218.73と11月の同0.1%上昇から減速し、前月比での上昇は10カ月連続で止まった。前年比は2.9%上昇と11月(2.5%上昇)に続いて伸びが4カ月連続で加速し、19年1月以来約1年ぶりの高い伸びとなったものの、市場予想の3.2%上昇を下回った。

 都市別では、20都市のうち、南部で顕著な上昇が目立った。フェニックスは前年比6.5%上昇と、最も高い伸びを示し、7カ月連続でトップとなった。2番目に高い伸びとなったのはシャーロットの同5.3%上昇、次いでタンパの同5.2%上昇。このほか、サンディエゴの4.7%上昇、ボストンの4.5%上昇、アトランタとシアトルの同4.1%上昇、ミネアポリスとデンバーの同3.7%上昇などとなった。一方、18年7月まで伸び率最上位だったラスベガスは同2.6%上昇と依然低い伸びにとどまっている。ニューヨークとシカゴは、いずれも1%上昇と低成長のままだ。

 S&P500指数を運営している米S&Pダウジョーンズ・インデックスのマネージング・ディレクター兼指数管理担当責任者であるクレイグ・ラザラ氏は、今回の統計結果について、「12月も上昇傾向が続き、その結果、19年全体の伸びは3.8%上昇と、8年連続で前年を上回った。全国と10都市圏、20都市圏のすべてが前年比で伸びが加速した」とし、価格上昇に弾みが付いてきたと指摘。一方、「これが住宅価格の伸びの鈍化傾向の終わりを示すのか、または、一時的なものかを判断するのは時期尚早だ」とも述べている。

 主要10都市圏の価格指数(季節調整前)は前月比0.1%上昇の231.55となり、金融危機前の06年6月のピーク(226.29)を10カ月連続で上回った。伸び率は11月(0.1%上昇)と変わらなかったが、前年比は2.4%上昇となり、11月(2.0%上昇)から伸びが一段と加速した。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ