<無料公開>日経平均2万円割れ不可避か、先物1万9000円台――新型コロナと原油急落でリスクオフ、ドル・円103円台に

 日経平均株価はきょう9日に2万円の大台を割り込む可能性が強くなっている。既に取引が始まっているCME日経平均先物は1万9400円台まで値下がりした(日本時間午前8時半現在は1万9700円前後)。新型コロナウイルスの感染拡大が欧米で深刻化。また、サウジアラビアが石油の増産に転じる見通しとなったことを受け、原油先物価格が急落したことも警戒感につながっている。

 新型コロナウイルスをめぐっては、感染者数が7000人を上回ったイタリアが大都市ミラノを含む北部の広範な封鎖に踏み切ったほか、米国はカリフォルニアに続いてニューヨーク州でも非常事態宣言が発動された。世界の感染者数は10万人を大きく上回り、日本もきょうから中国、韓国からの入国制限を始めた。

 一方、6日まで行われたOPEC(石油輸出国機構)とロシアなど非加盟の主要産油国の減産交渉は決裂。最大の産油国のサウジが、一転して石油生産量を引き上げることが分かった。原油相場には激震が走り、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物価格の期近は同日、前日比で1割超値下がりした。

 金融市場のリスクオフムードが深まる中、外国為替市場では9日、一時2016年11月以来となる1ドル=103円台まで円高が急伸。世界経済の先行き不安が高まる中で、日本株には売り先行が避けられない情勢だ。

(イメージ写真提供:123RF)

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