日経平均は429円安と大幅に4日続落、日銀緩和で一時上昇も、一巡後は下げ幅拡大=16日後場

 16日後場の日経平均株価は前週末比429円01銭安の1万7002円04銭と大幅に4営業日続落。朝方は、13日の米国株式の急騰や15日の米緊急利下げなどを受け、買い優勢で始まったが、一巡後は時間外取引の米株価指数先物の下落などが重しとなり、いったん下げに転じた。その後は、しばらく前週末終値を挟んで総じて方向感の乏しい展開が続いた。きょう前倒しで開催された日銀金融政策決定会合で日銀は午後2時過ぎに追加緩和を決定、ETF(上場投資信託)の買い入れ枠を上限12兆円に増額することなどを発表し、これを受け、一時1万7785円76銭(前週末比354円71銭高)まで上昇する場面もあったが、買いは続かず再び軟化。下げ幅を拡大し、大引け近くに1万6914円45銭(同516円60銭安)まで下落した。

 東証1部の出来高は23億4569万株、売買代金は3兆3191億円。騰落銘柄数は値上がり1019銘柄、値下がり1098銘柄、変わらず49銘柄。

 市場からは「日銀のETF購入枠倍増にマイナス金利の深堀なしで満額回答と言えるが、結果的にアナウンス効果しかなかった。投機筋は材料出尽くしの反応だ。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大ペースが弱まり、相場落ち着けば、ETF買い効果が出てくる」(国内投信)との声が聞かれた。

 業種別では、TOYO<5105.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株や、トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株が軟調。東エレク<8035.T>、京セラ<6971.T>などの電機株や、SOMPOH<8630.T>、東京海上<8766.T>などの保険株も売られた。ガイシ<5333.T>、特殊陶<5334.T>などのガラス土石株も安い。

 半面、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、JR東海<9022.T>、JR東日本<9020.T>、JR西日本<9021.T>などの陸運株が堅調。サカタのタネ<1377.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株も高い。

 個別では、クラボウ<3106.T>、前田道<1883.T>、マルシェ<7524.T>、ドリームI<4310.T>、ハローズ<2742.T>などの下げが目立った。半面、ACCESS<4813.T>、ヤーマン<6630.T>、アルトナー<2163.T>、ベステラ<1433.T>、Vキューブ<3681.T>などがストップ高。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が下落した。

(イメージ写真提供:123RF)

提供:モーニングスター社

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