米1月S&PコアロジックCS住宅価格指数は前年比3.9%上昇―新型コロナの影響は2月下旬以降か
2020/4/1 9:41
<チェックポイント>
●20都市圏、前年比3.1%上昇―19年12月は同2.8%上昇
●20都市圏、フェニックスとサンディエゴ、シアトル、タンパの上昇顕著
●10都市圏、前年比2.6%上昇―19年12月は同2.3%上昇
米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が3月31日発表した米1月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(季節調整前)は、一戸建て中古住宅の価格動向を示す総合指数である全米住宅価格指数が前月比で2カ月連続の横ばい(0.02%上昇)の212.43となった。季節要因を無視できる前年比は3.9%上昇と、19年2月(3.9%上昇)以来11カ月ぶりの高い伸びとなった。
市場の関心が高い主要20都市圏の価格指数(季節調整前)は前月比横ばい(0.04%低下)の218.62と2カ月連続の横ばい。前年比は3.1%上昇と、19年12月の2.8%上昇を上回り5カ月連続で伸びが加速したものの、市場予想の3.3%上昇は下回った。
都市別では、20都市のうち、西部と南部で顕著な伸びとなった。フェニックスは前年比6.9%上昇と最も高い伸びを示し、8カ月連続でトップ。次いで、サンディエゴとシアトル、タンパがいずれも同5.1%上昇。シャーロットが同4.9%上昇、アトランタとボストンが同4.5%上昇などとなっている。
S&P500指数を運営している米S&Pダウジョーンズ・インデックスのマネージング・ディレクター兼指数管理担当責任者であるクレイグ・ラザラ氏は、今回の統計結果について、「19年の住宅価格の上昇トレンドが20年に入っても続いている」としたが、今後の見通しについては、「1月のデータは中国で発生した新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック(感染症の世界流行)の影響が反映されていない」とし、今後のデータを注視する必要があると警告している。
主要10都市圏の価格指数(季節調整前)は前月比0.1%低下の231.27と、19年12月の同2.6%上昇から低下に転じた。前年比は2.6%上昇と、19年12月の2.3%上昇から伸びが加速した。
市場では2月下旬以降、コロナウイルスの感染拡大により米経済や住宅市場が打撃を受け、住宅価格は約4%急低下すると予想している。
<関連銘柄>
NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、
SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、
NYダウベア<2041.T>
提供:モーニングスター社
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