<原油安で狙える銘柄>何でもハヤすのは誤り――SGHDなど注視

コラム

原油

2020/4/24 10:35

 今週に入って米国の原油先物価格が暴落し、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物価格は期近の5月物がマイナス37.6ドルと衝撃的な価格を付けた。当面は原油安が継続するという見通しから、日本の株式市場でもその恩恵を受けるとされる個別株に買いが集まっている。

 原油安をハヤしてトラック運送関連では、アマゾンの配送を受託する丸和運輸機関(9090)やファイズホールディングス(9325)などが値を飛ばしているが、「原油安=業績拡大」という発想は早計だ。個別の企業ごとに、リサーチが必要だからだ。

 例えば、丸和運輸機関によれば、足元の前2020年3月期の第3四半期決算で、総コストに占めるガソリン代は1.3%にすぎない。原油が暴落したからといって、業績が急拡大するということはあり得ない。主要取引先であるアマゾンの荷物がどれだけ増えるのかの方が、はるかに重要なのだ。

 原油安が業績拡大に寄与するのは、運送関連の中ではSGホールディングス(9143)などであり、最も寄与するのは、東京ガス(9531)や大阪ガス(9532)などの業種である。原油安で何でもハヤすのは避けたいところだ。

(イメージ写真提供:123RF)

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