Ubicomが決算発表、21年3月期も最高益更新へ
2020/5/26 8:44
Ubicomホールディングス<3937.T>は25日大引け後、2020年3月期決算を発表した。
連結売上高は40億3800万円(前年同期比13.6%増)、営業利益は7億707万円(同25.4%増)、経常利益は7億1500万円(同21.0%増)、純利益は5億3300万円(同44.7%増)で、従来計画を上回って着地した。継続的におう盛な需要があったほか、高収益事業モデルを前倒しで確立したことにより、プロジェクトマネージャーの採用や次世代研究開発人材の採用、新規事業にかかる開発などの戦略的投資をこなしながら増収増益を達成した。各利益が過去最高益を更新している。
フィリピン子会社を活用したソリューション開発を手掛けるグローバル事業のセグメント営業利益は、上述した戦略的投資をこなし同4.4%増だった。既存のピラー(主要)顧客の売上とソリューションの横ぐし的な受注が拡大した。顧客のピラー化によるパートナーシップの確立を図る中で、ソフトウエアテスト、組み込み、アプリケーション分野において受注が伸び、収益化に貢献した。また、エンタープライズ事業においては、金融、公共を中心とした新規および既存プロジェクトが急拡大し、前年前期比2倍の利益を達成している。
そのほか、大手パソコンメーカーや大手商社、大手コンピューターゲーム開発会社、外資兼自動車メーカーなど、今後のピラー化、サブピラー化に向けた取り組みを強化した。
一方、レセプト(診療報酬明細)点検ソフトウエア開発などのメディカル事業は営業利益が同32.2%増と好調。高収益サブスクリプション型ビジネスモデルを確立した上、戦略的開発案件以外の利益率の低い案件の受託中止もあり、利益率が大幅に改善した。セグメント売上高営業利益率は45.4%と高い。
レセプトチェックシステム「Mighty」シリーズの次世代版「Mighty Checker EX」も引き合いが多く、複数の売上トップクラスの医療グループ内病院を含めて導入数は堅調に増加した。
今後は大手医療グループ内の横展開に加えて、直接販売の推進、マーケティング強化を目的とした複数の金融機関との連携を図り、さらなる高収益の実現を目指す。
さらに、子会社が4月1日から、全国医療機関に向け医療クラウドの新サービス「SonaM(そなえむ)」の提供を開始した。また、保険会社向け新ソリューションなど、医療のデジタル化に関する新事業を積極的に立ち上げ、「Mighty」シリーズに次ぐ将来の「新たなサブスク型の収益源」の確立を目指す。
21年3月期業績予想は、売上高44億3700万円(前期比9.9%増)、営業利益8億700万円(同14.0%増)、経常利益8億4000万円(同17.4%増)、純利益6億500万円(同13.4%増)を見込んでいる。高収益事業モデルの確立から新型コロナウイルス感染症の影響は限定的で、その影響額(5000万円)を織り込んだうえで、前年度に引き続き「過去最高益」の更新を計画している。
ただ、同社計画はこれまで保守的な傾向があり、20年3月期業績が計画を上回って着地した経緯もあることから、21年3月期も計画の上ブレが期待される。
提供:モーニングスター社
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