信用関連データ=売り残が3週連続で増加、買い残は3週ぶり減少、信用倍率は2.30倍に低下

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株式

2020/6/2 16:37

 5月29日申し込み現在の2市場信用取引残高は、売り残が前週比453億円増の8774億円、買い残は同305億円減の2兆136億円だった。売り残が3週連続で増加し、買い残は3週ぶりに減少した。信用倍率は前週の2.46倍に2.30倍に低下した。

 この週(5月25-29日)の日経平均株価は29日終値が22日終値比1489円高の2万1877円だった。週初25日から28日にかけて値を上げ、週末29日は38円安と一服した。特に26日(529円高)と28日(497円高)は上昇率が2%を超えた。26日は、政府が25日に緊急事態宣言の全面解除を決定、経済活動再開への期待が強まり、買い優勢となった。時間外取引での米株価指数先物の上昇とともに中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の堅調推移も投資家心理の好転につながった。28日は、欧米株高を受け、買いが先行した。時間外取引の米株先物高も支えとなった。信用需給面では、戻りピッチの速さもあって売り建玉が積み上がる一方、買い方は手じまいに動いた。

 6月2日の売買代金に占めるカラ売り(信用取引を含む)の割合を示すカラ売り比率は、36.3%(1日は38.7%)と7営業日連続の40%割れで、19年12月17日(36.4%)以来の36%台に低下した。この日の日経平均株価は大幅続伸し、2万2325円(前日比263円高)引け。米景気の回復期待を背景に1日の米国株式が上昇した流れを受け、買いが先行した。株価指数先物に断続的な買いが入り、上げ幅は一時330円を超えた。カラ売り比率は一段と低下し、弱気派が後退しつつあるが、足元では戻りピッチが速く過熱感も指摘されており、相場状況によっては同比率が再び上向く可能性もある。

提供:モーニングスター社

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