<新興国eye>トルコ5月CPI、前年比11.39%上昇―4月から伸び加速

新興国

2020/6/4 10:27

 トルコ統計局が3日発表した5月CPI(消費者物価指数、03年=100)は、前年比11.39%上昇と、4月の10.94%上昇や市場予想の10.9%上昇を上回り、3カ月ぶりに加速した。

 同国のCPI伸び率は18年10月に前年比25.24%上昇と、25%を突破した。ただ、政府のインフレ対策や中銀による大幅な金融引き締め政策により落ち着き始め、19年10月には8.55%上昇と、16年12月(8.53%上昇)以来2年10カ月ぶりの低い伸びとなった。その後、19年11月から20年2月まで4カ月連続でインフレ率が加速したが、3月と4月は2カ月連続で減速していた。

 全体指数から値動きの激しい食品やエネルギーなどを除いたコアCPI(グループC)は前年比10.32%上昇と、4月の9.93%上昇から伸びが加速した。

 政府は19年9月30日に発表した20-22年の中期3カ年経済計画で、20年のインフレ率を8.5%上昇、21年は6%上昇、22年は4.9%上昇と予想している。

 また、トルコ中銀は4月30日に発表した最新の四半期インフレ報告書で、インフレ率を20年末時点で前年比7.4%上昇と、前回1月予測の同8.2%上昇から上方修正した。21年末は1月予測同様に同5.4%上昇程度に減速するとの予想を変えていない。予測レンジは20年が5.5-9.3%上昇(1月予測は6.2-10.2%上昇)、21年が3.1-7.7%上昇(同3.0-7.8%上昇)。

 一方、市場では20末時点のインフレ率を平均で9.12%上昇、レンジは7.5-10%上昇と予想している。

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 iS新興国<1362.T>、上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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