花王、同社研究所はリップケア製剤の塗膜の水分閉塞性の高さが、唇のあれ改善に大きく寄与することを見出す

株式

2020/7/3 16:49

 花王<4452.T>は3日、同社のメイクアップ研究所が、汎用の油剤とワックスからなるリップケア製剤の塗膜の水分閉塞性の高さが、唇のあれ改善に大きく寄与することを見出したと発表した。

 同研究所は、日本人女性20名を対象に、塗膜の水分閉塞性が異なる2つのリップクリームサンプルを用意して、試験を実施。対象者を角層水分量と経皮水分蒸散量がほぼ均等になるように2群に分け、ひとつのリップクリームを、1日4回(朝、昼、夕方、就寝前)を目安に4週間連続して使用してもらった。試験期間中は、サンプル以外のリップクリームや口紅などを使わず、使用前、2,4週目に目視評価、写真撮影、3D撮影、角層水分量測定を行った。

 その結果、水分閉塞性の高いリップクリーム(高水分閉塞性処方)を使用した群では、「あれスコア」のレベルが2、4週と下がる傾向にあり、4週後には有意に、落屑(らくせつ:皮むけ)がない状態へ向かうことがわかったという。さらに、これまでの研究で、あれの程度と最も相関が高いことがわかっている唇の「角層水分量」に関しても、高水分閉塞性処方群は2,4週と有意に増加しており、見た目だけでなく角層の状態もよくなったことが明らかとなったとしている。今後は、この知見をリップケア製剤の開発に応用していくという。

 3日の終値は、前日比84円高の8668円。

提供:モーニングスター社

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