<新興国eye>トルコ6月CPI、前年比12.62%上昇―2カ月連続で伸び加速

新興国

2020/7/6 13:32

 トルコ統計局が3日発表した6月CPI(消費者物価指数、03年=100)は、前年比12.62%上昇と、5月の11.39%上昇や市場予想の12%上昇を上回った。2カ月連続で伸びが加速し、水準的にも19年8月の15.01%上昇以来の高水準となった。

 同国のCPI伸び率は18年10月に前年比25.24%上昇と、25%を突破した。ただ、政府のインフレ対策や中銀による大幅な金融引き締め政策により落ち着き始め、19年10月には8.55%上昇と、16年12月(8.53%上昇)以来2年10カ月ぶりの低い伸びとなった。その後、19年11月から20年2月まで4カ月連続でインフレ率が加速。3月、4月は2カ月連続で減速したが、5月は11.39%上昇に転じた。

 全体指数から値動きの激しい食品やエネルギーなどを除いたコアCPI(グループC)は前年比11.64%上昇と、5月の10.32%上昇や4月の9.93%上昇を上回り、2カ月連続で伸びが加速した。

 政府は19年9月30日に発表した20-22年の中期3カ年経済計画で、20年のインフレ率を8.5%上昇、21年は6%上昇、22年は4.9%上昇と予想している。

 また、トルコ中銀は4月30日に発表した最新の四半期インフレ報告書で、インフレ率を20年末時点で前年比7.4%上昇、21年末は同5.4%上昇に減速すると予想している。また、予測レンジは20年が5.5-9.3%上昇、21年が3.1-7.7%上昇。

 一方、市場は20末時点のインフレ率を平均で9.5%上昇、レンジは7.5-11.6%上昇を予想している。

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 iS新興国<1362.T>、上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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