<新興国eye>ベトナム6月日経製造業PMI、5カ月ぶり50上回る

新興国

2020/7/8 12:50

 日本経済新聞社および英マークイット・エコノミクスが発表したベトナム6月日経製造業PMI(購買担当者景気指数)は前月比8.4ポイント上昇の51.1で、5カ月ぶりに50を上回った。新規受注の増加が寄与した。

 ベトナムのPMIは、19年8月から3カ月連続で低下し、11月は上昇、12月と20年1月は再び低下したが、50以上を維持していた。2月から5月まで50を割った。

 ベトナムで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が効果的に封じ込められていることを受け、新規受注が5カ月ぶりに増加となり、増加率は直近1年間で最高だった。生産量も再び増加した。

 一方、世界で新型コロナウイルス感染症の流行が依然拡大していることにより、海外からの受注数は引き続き減った。

 購買活動が増加したことで、原料在庫と完成品在庫は共に増えた。

 生産コストが3カ月ぶりに増加したものの、需要の低迷でメーカー各社は販売価格を引き続き引き下げた。ただし、引き下げ幅は5カ月間で最低だった。

 マークイットの専門家は、「6月のベトナム製造業は引き続き回復したが、世界の新型コロナウイルス感染症の流行拡大が回復の大幅な足かせになる」として、20年のGDP(国内総生産)成長率を1.0%と予想している。

【筆者:Viet Economic Research&Advisory Corp.(VERAC)】

2002年ベトナム・ホーチミン市で創業。「ベトナム株・経済情報」「VIETJOベトナムニュース」、「VIETJOライフ」の自社媒体を通じ、経済、金融情報を中心に毎日数十本のベトナム関連記事を配信する。業界で唯一、全上場企業約760社の日本語企業データベースを保有。また調査可能な非上場企業のユニバースは70万社を誇る。10年超にわたり蓄積した情報とネットワークを駆使した企業信用調査に強み。

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提供:モーニングスター社

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