明日の日本株の読み筋=様子見気分か、10日のETF分配金支払いに伴う換金売り第2弾を前に手控えも

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株式

2020/7/8 17:47

 あす9日の東京株式市場は、様子見気分か。国内では取引開始前に5月機械受注が発表され、日本時間午前10時30分には中国6月生産者・消費者物価が明らかにされる予定で、結果が注目される。ただし、需給面での警戒要因を残しており、積極買いは期待しにくい。8日は、主要なETF(上場投資信託)の決算集中日の初回に当たり、分配金支払いに伴う換金売りが指数安につながったが、次回集中日の10日を目前にして、手控えに傾く可能性がある。

 むろん、新型コロナウイルスの感染状況は引き続き注視する必要がある。米国では感染拡大が続き、フロリダ州の医療当局は現地7日時点で州内の少なくとも56の病院にあるICU(集中治療室)が満床に達し、さらに35の病院でもICUの空きは10%以下の状況と報じられた。医療体制をにらみ、先行きの不安要因になりかねない。一方、東京都で8日に確認された新規感染者数は75人で7日ぶり100人を下回ったが、感染拡大第2波への警戒はくすぶっており、依然として楽観視できる状況にない。

 8日の日経平均株価は続落し、2万2438円(前日比176円安)と安値引け。現地7日の米国株式が新型コロナウイルス感染拡大への警戒などで下落した流れを受け、寄り付き直後にいったん2万2500円を割り込んだ。その後、株価指数先物買いを交えて上げに転じる場面もあったが、再度軟化し、下げ幅を広げる動きとなった。ETF分配金支払いに伴う換金売りが重しとして意識された。市場では、「日経平均は再び25日線を割り込んできたが、TOPIX(東証株価指数)は200日線と25日線を下回ったままであり、上値の重さを印象付けている」(準大手証券)との声が聞かれた。

提供:モーニングスター社

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