6月工作機械受注、3カ月ぶり前月比増――スマホ投資がけん引か=速報値

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2020/7/9 16:21

ツガミやファナックに連想買いも

 日本工作機械工業会が9日に発表した6月の工作機械受注(速報値)は、総額が前月比で31.2%増の672億円と3カ月ぶりに拡大した。緊急事態宣言が解除された国内が持ち直したほか、外需もスマートフォン向けなどに動きが出たもよう。前年同月比では総額が32.0%減で、21カ月連続のマイナスとなった。

 内訳は内需が234億円(前月比28.5%増)、外需が439億円(同32.7%増)だった。前年同月比ではそれぞれ38.0%減、28.4%減。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で停止していた受注活動を再開したことで、内需が低水準ながらも増えた。

 外需は5G対応のスマホの生産に絡んだ機械の設備投資がけん引したとみられ、中国などアジア市場が勢いを強めたとみられる。一方、欧米向けについては「まだ満足に営業活動ができないケースが多い」(大手工作機械メーカー)との声が聞かれた。

 あす10日の株式市場では、スマホなどIT分野に強く、中国を主戦場とする工作機械株のツガミ(6101)や牧野フライス製作所(6135)、ファナック(6954)、ソディック(6143)などに連想買いが向かう可能性がある。

(写真:123RF)

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