日経平均は52円安と反落、一時プラス圏も先物売り交え軟化、値下がり銘柄数1600超=10日前場

 10日前場の日経平均株価は前日比52円55銭安の2万2476円74銭と反落。朝方は、9日のナスダック総合指数の連日最高値更新を支えに強含んで始まった後、新型コロナウイルスの感染再拡大への警戒感もあり、いったん下げに転じた。その後、2万2563円68銭(前日比34円39銭高)まで持ち直す場面もあったが、株価指数先物売りを交えて軟化し、一時2万2417円97銭(同111円32銭安)まで下落した。一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定され、前引けにかけて上値が重くなった。なお、この日算出の日経平均先物ミニ・オプション7月限のSQ(特別清算指数)推定値は2万2601円81銭。

 東証1部の出来高は6億587万株、売買代金は1兆1643億円。騰落銘柄数は値上がり462銘柄、値下がり1629銘柄、変わらず79銘柄。

 市場からは「中国・上海総合指数や香港ハンセン指数が安く、ETF(上場投資信託)分配金支払いに伴う換金売りも控え、重しとなっている。ナスダック総合指数が高い半面でNYダウは安く、日本では日経平均よりもTOPIX(東証株価指数)が弱く、指数間で格差が出ているが、新型コロナ感染拡大への警戒感は根強く上値は重くなっており、来週以降はジリ安になる可能性がある」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、国際帝石<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が下落。野村<8604.T>、大和証G<8601.T>などの証券商品先物株や、三井不<8801.T>、住友不<8830.T>などの不動産株も安い。ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も軟調。クレセゾン<8253.T>、アコム<8572.T>などのその他金融株や、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も売られた。

 半面、ソニー<6758.T>、TDK<6762.T>などの電機株が堅調。ソフバンG<9984.T>、グリー<3632.T>などの情報通信株も高い。

 個別では、乃村工芸<9716.T>、くら寿司<2695.T>、古河電池<6937.T>、キムラタン<8107.T>、久光薬<4530.T>などの下げが目立った。半面、アイモバイル<6535.T>がストップ高となり、C&R社<4763.T>、エスクロAJ<6093.T>、SHIFT<3697.T>、エアーテック<6291.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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