安川電の3~5月決算は市場予想上ブレ――中国回復も日米欧は低調続く
2020/7/13 8:05
ハイテク分野で受注拡大
安川電機(6506)が前週末10日に発表した今2月期第1四半期(3~5月)の連結業績は、営業利益が前年同期比21.6%減の62.3億円となった。中国市場でサーボモータやロボットの需要回復がみられたほか、コスト抑制も奏功して市場予想を上回った。一方、中国以外の地域では低調な業況が続いている。
営業利益は市場予想(35億円前後)を大幅に超過した。売上高が前年同期比15.5%減の908億円と伸び悩む中で、経費の削減が34億円の増益要因に寄与した。仕向け先別の売上高は中国が前年同期並みを確保し、前四半期比では1.5倍近くに拡大。受注も中国向けは同57%増と大きく伸長した。
5Gやスマートフォンなどの先端分野を中心に、同社の中国市場への強みが発揮された格好。決算と同時に打ち出した今期上期(3~8月)の業績予想は、営業利益が107億円(会計基準の違いで前年同期比較はなし)とこちらもアナリストのコンセンサス(約60億円)を上回った。
買い先行後、売り圧力強まる展開も
一方、日本や欧米の事業環境は厳しいままだ。3~5月の売上高は日本が前年同期比13.4%減、米州が25.4%減、欧州が30.8%減で、アジアも中国を除くと15.7%減とまだら模様になっている。受注も前四半期比で欧州が10%増となったほかは国内14%減、米州29%減と回復感がみられず、自動車をはじめとする主要産業の設備投資の鈍さを反映した。
きょう13日の市場で安川電の株価は、コンセンサス超過の利益水準を好感する買いが先行する可能性がある。ただ、相場はコロナ・ショックの下げのほとんどを埋め戻していることから、「既に十分評価されている」(野村証券)との見方が強い。また、中国向けの受注の増加についても、「在庫積み増しの影響が大きい」(国内証券のアナリスト)という分析から第2四半期(6~8月)は3~5月比で減少する可能性がある。このため、買い一巡後には利益確定の売り圧力が強まりそうだ。
(写真:123RF)
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