明日の日本株の読み筋=新型コロナ関連ニュースにらみも中国重要経済指標に注目
あす16日の東京株式市場は、新型コロナウイルス関連ニュースをにらみつつ、中国重要経済指標の結果が注目される。日本時間午前11時には同国の4-6月期GDP(国内総生産)をはじめ、6月工業生産、6月小売売上高、6月都市部固定資産投資が相次いで発表される。なかで4-6月期GDPはプラス成長(市場予想で前年同期比2.2%増)が有力視され、内容次第では景気回復への手応えが強まり、日本株の支援材料にもなる。
米国で新型コロナワクチンの開発が進み、足元では投資家心理が改善している。日経平均株価は終値ベースで6月10日(2万3124円)以来の高値水準となる2万2900円台にコマを進め、TOPIX(東証株価指数)も遅ればせながら6月23日以来の200日線回復となった。モメンタム(勢い)は上向きとの見方は少なくない。ただ、市場では「決算を控えて機関投資家は動けず、誰がここから上を買うのか悩ましい」(準大手証券)との声が聞かれ、上値追いに慎重な見方も出ていた。
15日の日経平均株価は大幅反発し、2万2945円(前日比358円高)引け。新型コロナワクチンの開発進展報道を背景に現地14日の米国株式が上昇した流れを受け、買いが先行した。米バイオ医薬のモデルナが同日、開発を進める新型コロナワクチンに関して第1相試験の参加者全員が抗体を獲得したことを確認したと発表、時間外取引での米株価指数先物の上昇も支えとなった。中国・上海総合指数が朝高後に下げに転じたことで伸び悩む場面もあったが、買い気は根強く上げ幅は一時380円を超えた。
提供:モーニングスター社
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