レーザーテクなどEUV関連安い―ASML決算で半導体株に売り波及、4-6月受注伸び悩む

株式

2020/7/16 9:15

 レーザーテック<6920.T>は売り先行で3日続落し、前日比5.6%安の1万270円まで下げた。前日にオランダの露光装置世界大手ASMLホールディングス<ASML>が発表した4-6月(20年12月期第2四半期)決算で、売上高が市場予想を下回ったほか、受注も減少したことが悪材料視された。

 ASMLの4-6月の売上高は前年同期比29.5%増の33.3億ユーロ(約4060億円)、営業利益は同45.1%増の16.0億ユーロだった。同社は半導体の回路線幅を微細化する「EUV(極端紫外線)」の露光装置を手掛ける。4-6月は前四半期までの好調な受注に支えられ収益が大きく伸びたものの、期待値には届かず同日の米ナスダック市場で株価が急落した。

 また、4-6月は受注高が前年同期比61.1%減の11.0億ユーロにとどまった。EUV露光装置の受注台数も3台と前四半期の11台から減少した。豊富な受注残があり、7-9月(第3四半期)の見通しは売上高を36億-38億ユーロと強気にみているものの、ひとまず利益確定売りが優勢となった。

 レーザーテクはEUV向けのマスク欠陥検出装置などを手掛け、好業績を背景に株価がここ2年大きく上昇している。ただ、足元では高値警戒感も市場にあり、この日もASMLにツレ安する動きで25日移動平均線を割り込んだ。

 このほか、EUV関連ではHOYA<7741.T>、日本電子<6951.T>、東京応化工業<4186.T>、ホロン<7748.T>、東洋合成工業<4970.T>なども安い。また、半導体製造装置のSCREENホールディングス(スクリーン)<7735.T>やアドバンテスト<6857.T>、東京エレクトロン<8035.T>にも売りが波及している。

 きょう16日はファウンドリー世界最大手の台湾TSMCの決算も控え、こちらも注目が集まっている。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ