日経平均は73円安と続落、都の新規感染者数ニュースで軟化=17日後場

 17日後場の日経平均株価は前日比73円94銭安の2万2696円42銭と続落。朝方は、新型コロナウイルスのワクチン開発期待を支えに買い先行となり、前場早々に2万2857円82銭(前日比87円46銭高)まで上昇する場面があった。いったん下げに転じた後、小幅高に戻したが、買い気は続かず、後場入り後は再度マイナス圏入りした。東京都の小池知事が17日の新型コロナウイルスの新たな感染者数は「きのう(286人と過去最多)と同じようなレベルではないかと推測される」と述べたと伝わり、昼休みの時間帯に日経平均先物が軟化した流れを引き継いだ。その後、「290人台の感染確認か」とのニュース速報で一段安となり、終盤には2万2643円52銭(前日比126円84銭安)まで下落した。その後下げ渋ったが、戻りは鈍かった。

 東証1部の出来高は9億9971万株、売買代金は1兆8023億円。騰落銘柄数は値上がり827銘柄、値下がり1272銘柄、変わらず72銘柄。

 市場からは「商いは少なく、板の薄いなかをダラダラと下げている。週末事情もあるが、新型コロナウイルス感染拡大への警戒感に米中問題も懸念され、見送り状態だ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が下落。住友不<8830.T>、三井不<8801.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株も軟調。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も売られた。第一生命HD<8750.T>、T&DHD<8795.T>などの保険株や、日本紙<3863.T>、王子HD<3861.T>などのパルプ紙株も安い。

 半面、東電力HD<9501.T>、大阪ガス<9532.T>などの電気ガス株や、エーザイ<4523.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株が堅調。ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も引き締まった。JPX<8697.T>、アイフル<8515.T>などのその他金融株や、NTTデータ<9613.T>、ユニシス<8056.T>などの情報通信株も買われた。

 個別では、ヨシムラFH<2884.T>、ティアック<6803.T>、ダントーHD<5337.T>、RPAH<6572.T>、YACHD<6298.T>などの下げが目立った。半面、キャンディル<1446.T>がストップ高となり、ベイカレント<6532.T>、IRJHD<6035.T>、ISID<4812.T>、テラスカイ<3915.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、26業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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