<新興国eye>前週のインド株、IT企業の好決算受け5週続伸=BRICs市況

新興国

2020/7/20 10:39

 前週(13-17日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の17日終値は前日比1.50%高の3万7020.14、週間ベースでも10日終値比1.16%高となり、5週続伸した。

 週明け13日の指数は反発して始まった。政府が新型コロナウイルス感染の再拡大で打撃を受けた経済への支援策を打ち出すとの政策期待や中銀も追加利下げを行うとの思惑が広がった。加えて、世界最大の製油所を運用するリライアンス・インダストリーズ傘下の通信大手ジオ・プラットフォームズに米インターネット検索大手グーグルが73億ルピー(約104億円)を投資する見通しが報じられ、リライアンスの株価が急騰。指数の上げを主導した。

 翌14日は大幅反落。新型コロナの新規感染者急増で経済への悪影響に対する懸念が強まった。また、米信用格付け大手ムーディーズ・インベスターズ・サービスがインドの銀行は新型コロナ感染再拡大により不良債権が増大し、利益が圧迫されると警告したことから、金融株を中心に下げが加速した。

 15日は小反発し、週末17日まで3日続伸した。

 週半ばから後半は、RBI(インド準備銀行)の追加利下げ期待が高まったことや、米バイオ医薬品大手モデルナの新型コロナワクチンの治験結果が良好だったことを受け、海外株高となったことでインド市場でも買いが広がった。また、IT大手ウィプロの4-6月期決算が好調となったことが支援材料となった。その後も、ソフトウエア輸出大手のインフォシスやHCLテクノロジーズが予想を上回る好決算となり、指数の上げを主導した。

 週末は住宅金融大手ハウジング・デベロップメント・ファイナンス(HDFC)やICICI銀行、消費財大手ヒンドゥスタン・ユニリーバ(HUL)が買われ、相場をけん引した。

 今週(20-24日)のインド市場は、新型コロナ感染再拡大や世界経済の動向、政府の追加景気刺激策、原油価格の動向、主要企業の決算関連ニュースなどが注目される。主な経済指標の発表の予定はない。

<関連銘柄>

 上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、

 インドベア<2047.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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