<新興国eye>前週のブラジル株、米中緊張激化で4週ぶり反落=BRICs市況
2020/7/27 11:05
前週(20-24日)のブラジル株式市場は24日のボベスパ指数が前日比0.09%高の10万2381.58と、4日ぶりに小反発したものの、週間ベースでは17日終値比0.49%安と、4週ぶりに反落した。
週明け20日は続伸したが、翌21日は3営業日ぶりに小反落し、23日まで3日続落。週末24日は4日ぶりに小反発して取引を終了した。
週前半は、ブラジル携帯電話大手チン・パルチシパソエス(TIM)、スペイン通信大手テレフォニカのブラジル法人であるテレフォニカ・ブラジル、アメリカ・モビル傘下のクラロ・ブラジルの3社が20日、ブラジル携帯電話サービス大手オイ(Oi)の資産を共同で買収する提案を行ったことを受け、3社の株価が急伸し、上げを主導した。また、ブラジル中央銀行の委託を受けて民間アナリストが予想した、中銀の20年実質GDP(国内総生産)伸び率の見通しが前週予想の6.10%減から5.95%減に上方修正(改善)されたことも好感され、買いが優勢となった。その後は、指数が3月の高値を更新したことから利益確定売りが広がった。
週後半は、米政府がテキサス州ヒューストンにある中国領事館の閉鎖を命じたことや、サイバー攻撃容疑で中国人2人を起訴したことを受け、米中緊張が高まり、売りが優勢となった。その後は米国の週間の新規失業保険給付申請件数が急増したことを受け、米国の景気回復が遅れるとの見方から売りが一段と強まった。週末は、中国が対米報復措置として、四川省成都にある米国総領事館の閉鎖を命じたことから米中緊張が一段と高まり、慎重な取引となったが、かろうじてプラス圏で引けた。
今週(27-31日)の株式市場は、引き続き国内政治情勢や新型コロナウイルス感染再拡大、欧米やアジアの経済活動再開の動向、香港問題や米国内でのスパイ容疑などを巡る米中緊張、海外市場、特に米株市場、原油などの国際商品相場の動向、企業決算などが注目される。主な経済指標の発表の予定は28日の6月経常収支や31日のジェトゥリオ・バルガス財団(FGV)7月IGP-MIインフレ指数と6月PP1(生産者物価指数)と6月財政収支など。
<関連銘柄>
ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、
iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>
提供:モーニングスター社
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